中小企業診断士を取得する意味とは?
中小企業診断士は合格率4~6%、勉強時間1000時間必要と呼ばれる資格ですが、残念ながら知名度は低いです。最近、日経の調査の「取りたい資格ランキング」で1位になったり、徐々にビジネス界では有名になりつつありますね。それでも、一般層にはなじみがなく、まだまだだと思います。
私も両親に合格の報告をしましたが、何の資格なのかよく分からんと言われました。 笑
経営コンサルタントの国家資格ですが、そもそも経営コンサルタントになるために資格は必要ないですからね。マッキンゼー、BCC、アクセンチュア等、有名外資系コンサルティング会社も資格は特に必要としていないでしょう。
私が合格した時も上司から「それで、何ができるようになるの?」と言われて困った経験があります。
弁護士や税理士のように独占業務もない資格。世間では「足の裏の米粒」(取っても食えない)と言われる資格ですが、実際に取得してみた意味を見い出したいと思います。
結論 箔と自信が付く
中小企業診断士でなくてもいいです。難関資格を得た最大の効果は、内面にあるといえます。
ビリギャルを執筆された坪田先生の著書「才能の正体」に才能とは結果であると書かれていました。
人はその人が残した結果を見て判断します。人が人を評価するときには尺度が必要なのです。
それは、学歴、所属企業、年収、資産額、フォロワー数やチャンネル登録者数まで様々。
では「頭がいいこと」を評価するには、何を尺度にするか。それは学歴です。
学歴がなくても話をしていて「この人地頭いいなー。」と思う方にも数多く出会います。ただ地頭はパッと分かるものでもないですし、コミュニケーションに時間が要します。
難関大学に合格できる学歴は、その人の才能だけでなく、勉強し続ける努力も必要なので素晴らしいものです。
たった10代後半の数年間で、今後の人生に大きく影響を与える残酷なものでもあります。
人は基本的に学歴しか頭の良さを評価する尺度を持ってないのです。
私は高校時代、そこそこの大学に行ければいいと考えていたので、それほど受験に熱中していませんでした。そして、後にその時代にもっと勉強しておけばよかったと後悔しました。
学歴がもっと良ければ、今と違った人生を歩めたかもしれない。
もっと就職の時に選択肢が多かったかもしれない。
さらにマンガのドラゴン桜を読んで、こんなにも全力で勉強できた経験があったら、どんなに良かっただろうか。
一度社会に出てしまえば学歴なんて関係ないとも言われます。実際に社会人になったら、学歴の話をすることはあまりない。
それでも、頭がいいと言われてみたい。
そんな人達に残された救済手段が難関資格です。
中小企業診断士と社労士は勉強時間1000時間と、働きながら合格できる資格の中では最難関に近いです。取得してしまえば、もう周囲はあなたを頭の良い人と認めるしかなくなります。
学歴とは別の尺度を手に入れることができるのです。
実際、私も合格したことを職場の人達に話したら、「そんな頭良かったっけ?」「もともと頭いいんだね。」と周囲の評価は一変しました。それまで頭良いとか言われたことなかったんですが・・・。思い知らされますね、何百時間勉強したという努力よりも、人は結果しか見ないものだなと。
自信とは働きながら毎日何百時間と勉強した努力が、そして合格を勝ち取った結果が与えてくれます。本当に合格前と後では、みなぎる自信が桁違いです!
モチベーション理論による効果
少しモチベーション理論の話をしましょう。
マズローの欲求段階説というものがあります。モチベーション理論では最も有名ですね。
下位の欲求が満たされると次の欲求が段階的に高まるという理論です。
生理的欲求(食欲・性欲・睡眠欲)が満たされると、安全(安心な家や平和)が欲しくなる。安全が満たされると社会的欲求(家族・会社・学校・コミュニティへの所属)が高まり、それが満たされると承認欲求を満たしたくなるということですね。
現代日本では食、安全、社会は満たされているので、ほとんどの人が承認欲求の段階にいます。
社会に出ると資格は学歴以上に効果を発揮します。名刺に資格は書いても、学歴はあまり記載しないですよね。新しく人と会う度に、「すごい資格を持ってる方なんですね。」と承認欲求を満たすことができるのです。
天狗になるのはよくないですが、承認のシャワーは浴びれば浴びるほど良いです。承認の水によって満たされた水位は、あなたをより高度な自己実現の欲求に引き上げてくれます。
マズローによると、承認欲求までは『自分以外の要素でしか満たされない』(欠乏動機)ですが、自己実現の欲求は『自分自身でしか満たされない』(成長動機)とされています。
この段階に来ると成長したくてたまらなくなります!勉強も楽しくなるし、新しいことを覚えたり体験したりすることも楽しい。新たな挑戦をどんどんしたい!他人の評価も以前ほどは気にならなくなります(自己実現の段階だからといって、他者承認はやっぱり欲しいです)。
もしかして、受験勉強すごい頑張って難関大学に合格した人、プロになるくらいのスポーツ選手、有名アーティストは常にこの自己実現ゾーンにいるから、成長が楽しくて努力し続けるのかもしれませんね。
私は銀行で同期の中でも出世が遅れていたので、惨めな思いもしてきました。やはり男は組織の中で負けるということは苦しいものです。
自分はなんて無能な人間なんだと自信を失っていた時もありました。しかし、資格を取り周囲の評価を覆すことができました。
本当に合格できてよかった、自分は無能な人間ではなかった、少なくとも向いているものがあった。
難関資格は毎年合格者数が決まっているので、努力しても合格できるとは限りません。
確実に運の要素が絡みます。中には10年勉強しても合格できない人もいます。資格によって向き不向きもあると思います。
だから、価値があるんです。合格者が少ない中に入れたから、自信になるんです。
難関資格取って人生変えたいなーって思っている人多いんじゃないかと思います。私もそうでした。
「資格なんて取っても意味ないよ。」と言う人もいますが、確実に意味あります。
資格は一度取得してしまえば、今後も失うことがないブランドが自分に付くような感覚です。(更新しないとかで失う可能性はゼロではないですが)
私も資格がなければ、独立して自分の自由に仕事をしていこうなんて思いもしませんでした。
資格で得た自信を具現化できるように、今後も成長していきたいと思います。